|
|
 |
 |
| 今回は、ビーグル犬ムサシくんの拾い食いに悩む、東京都大田区の梶浦さん宅におじゃましました。お散歩中に落ちている食べ物を見つけると、飼い主さんを引っ張ってでも口にしてしまうムサシくん。解決方法は……? |
 |
 |
 |
 |
 |
| ムサシくんのデータ |
 |
 |
 |
 |
| 犬種 |
ビーグル |
| 性別 |
男の子 |
| 年齢 |
1歳10ヶ月 |
| 性格 |
とっても活動的 |
|
|
 |
 |
 |
 |
|
 |
 |
 |
| すまいるわん |
「食べ物に興味津々みたいですね。わんちゃんだから、あたりまえと言えばそれまでですが、どのような状況なのですか?」 |
 |
| 梶浦 |
| (写真1) |
 |
|
 |
「とにかく、お散歩の最中に落ちている食べ物を見つけると、私をぐいぐい引っ張ってでも食べようとします。力が強いから抑えるのも大変です(写真1)。それに食べ物だけでなく、例えばティッシュペーパーなどにも引き寄せられるみたいで、あっという間に口に入れるので慌ててしまいます。なぜか、白い色のものに興味が強いみたいなんですが……」 |
 |
| 笠井 |
「どうも食欲旺盛な子は、白い色に引き付けられる傾向が強いみたいです。わんちゃんの視力はとても弱いし、色彩を判別することもほとんどできないはずなのですが、経験上、そんな気がしますね」 |
 |
| 梶浦 |
「そうですか。あと、子供のころから、私がおやつとして白い色のガムをあげていたので、白はおやつの色と覚えてしまったかもしれません」 |
 |
| 笠井 |
「ありえますね。白い色に反応されると一番困るのは、夜です。夜道でも白は目立つので、飼い主さんが落ちているものに気付く前にわんちゃんのほうが先に反応して、思わぬ行動に出られると、とても慌ててしまいますね」 |
 |
| すまいるわん |
「一度ものを口に入れてしまうと、どうなりますか?」 |
 |
| 梶浦 |
「めったなことでは出してくれないですね(笑)。取り出そうとしても、くわえたまま歯をむきだして、ウーウーうなって威嚇します」 |
 |
| 笠井 |
「ビーグルは狩猟犬の仲間ですから、嗅覚や脚力、顎の力も強く、一度口に入れたものを吐き出させるのは、なかなか大変です。また、食べ物だけでなく何事にも好奇心が旺盛ですから、室内でゴミ箱に顔を突っ込んでしまったりすることもしょっちゅうです」 |
 |
| 梶浦 |
「今朝は、ゴミ箱の中に捨ててあった、インスタントラーメンのスープの袋をなめてしまったようで、少し吐いていました」 |
 |
| すまいるわん |
「大変ですね! それではさっそく訓練をお願いします」 |
 |
|
 |
|
|
 |
 |
 |
 |
 |
| ワザ1 とにかく服従訓練の徹底を! |
 |
| 笠井 |
| (写真2) |
 |
|
 |
「どのような種類のしつけでも共通するのは、基本的なマテ、フセ、オスワリといった服従訓練が大切だということです。特に今回の場合は、ツケが重要になります。ツケが徹底できれば、拾い食いに限らず、お散歩中の思わぬ行動をコントロールできるようになるからです。ムサシくんの場合、すでにツケはある程度マスターしているようなので、より徹底して出来るよう、そのまま訓練を続けてください(※写真2。ツケの訓練方法については、連載の第3回を参考にしてください)」
|
 |
|
| ワザ2 グーで注目させよう |
 |
| 笠井 |
「次に、実際にお散歩中、わんちゃんの目の前に食べ物が落ちていた場合の対処方法です」
「まず飼い主さんは、わんちゃんの目線を常に意識しておいてください。わんちゃんの顔がヨソを向いたり、尻尾がピンと立ったりしたら、何かに興味を引かれた証拠です。好奇心の強いわんちゃんは、興味を持った瞬間に走り出してしまいますから、ここで飼い主さんが制止しようとしても、すでにワンテンポ遅れていることになります。ですから、飼い主さんは前s方だけでなく周囲にまんべんなく注意を払い、わんちゃんが興味を持ちそうなものを、わんちゃんより先に見つける必要があるのです」
「そうして、わんちゃんが飛び付きそうなものを、先に見つけた場合どうすればいいのかと言うと、飼い主さんはグーに握った片手(通常はリードを左手で持つので、余った右手)をわんちゃんに見せ、ぶらぶらとリズムを付けながら揺らせてください。わんちゃんが目の前の食べ物ではなく、飼い主さんの手に興味を持つようにするのです(写真3)。
| (写真3) |
 |
|
 |
そうして、わんちゃんが飼い主さんの手に注目したまま、食べ物を素通りすることができたら、立ち止まってよく誉めてあげてください」
「これを成功させるためには、わんちゃんに、飼い主さんの手の中にごほうびがあって、落ちいてるものにかまわず手に注目していればそれを貰える、と思ってもらう必要があります。ですから、最初はおやつを使っておこなってみてください。おやつを見せながらでかまいませんし、誉めるときにおやつも与えてしまってください。また、日常生活の中でも、必ず決まった手におやつを握ってぶらぶらさせ、よく印象づけてからから与えて誉めるという行為を繰り返しておけば、より効果的です。最終的には、おやつを持たなくても握った手を見せるだけでわんちゃんが注目するようにして、誉めるときもおやつは与えずに撫でて誉めるだけにしてください」
「ツケをマスターしている子であれば、一度ツケをさせてから誉めてあげれば、より効果的です」 |
 |
|
| ワザ3 |
 |
| 笠井 |
| (写真4) |
 |
|
 |
「ワザ2のように、わんちゃんの興味を飼い主さんが先に制するのが一番なのですが、それができずに、気付いたときにはすでに食べ物に向かって引っ張られていることも多いでしょう。このような場合、飼い主さんはリードをクイッと短く引いて、ショックを与えてください。ずるずると引き戻すのではなく、あくまでもショックを与えるのが目的ですから、リードは短く持ち、瞬間的にクイッと引っ張ってください(写真4)。このとき、わんちゃんの状態によって使ってほしいテクニックとして、次の2点があります」 |
 |
| 笠井 |
| (写真5) |
 |
|
 |
「ひとつは、お散歩のときに限り、首輪の位置を顎のすぐ下まであげておくことです。この位置に首輪があると、引っ張ったときに与えるショックが大きくなり効果的です(写真5)。ふたつめは、やはりお散歩のときだけ、首輪をチェーン状のものに替えること。チェーンカラーのほうが、ショックが効きます(ただし、あまりにも気の弱い子や小型犬の場合は、様子を見ながらにしてください)」 |
 |
| 笠井 |
「このようにして、首輪の位置や形状を、室内とお散歩時で使い分けるようにしておけば、わんちゃんはその理由を理解し、お散歩時には適度に緊張して、コントロールが効きやすくなるのです」 |
 |
|
|
 |
 |
 |
 |
 |
| すまいるわん |
「食べ物に興味を引かれるというのは、動物である以上は仕方のないことですが、それだけに治すのが難しいですね」 |
 |
| 笠井 |
「拾い食いの対処は、他のしつけに比べても根気が必要ですね。今回お教えしたことを、地道に繰り返してください」 |
 |
| すまいるわん |
「そういえば、室内でもごみ箱をあさってしまうことについては、何か良い方法はありますか」 |
 |
| 笠井 |
「室内の場合でも、あくまでこれらの応用になります。とにかく服従訓練を徹底すること。それから、わんちゃんがごみ箱に向かいそうだったら、飼い主さんが先を制して、おやつやグーに握った手で興味を引き、わんちゃんの気持ちをごみ箱からそらすことですね。ごみ箱をあさらなかったら、よく誉めてあげてください。あとは、ごみ箱を蓋付きのものにするとか、外出時にはわんちゃんが届かないところに移動しておくとか、そういう飼い主さん側のちょっとした気遣いが重要ですね」 |
 |
| すまいるわん |
「思わぬ事故や病気を防ぐためにも、必要なことですね」 |
 |
| 梶浦 |
「そうですね。がんばります」 |
 |
|
|
 |
 |
 |
| 梶浦さん&ムサシくんの訓練の結果は、数ヶ月後にこのコーナーで報告する予定です。がんばってくださいね!! |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
| 第3回「元気すぎだよ! の引っ張り癖を治そう」に登場していただいた安田さんに、近況をお聞きしました。 |
 |
| 「じつは今年の夏に、独歩がウイルス性の腸炎にかかってしまいました。さいわい病気自体は1ヶ月ほどで治ったのですが、その間、思い切り甘やかせてしまったので、一度は治った引っ張り癖がまた出るようになってしまいました。でも、同じ方法で再訓練したところ、またきちんと言うことを聞いてくれるようになりました。年齢も2歳になり、人間で言えば反抗期を越えてちょうど大人になってくれる時期と重なったので、これでもう大丈夫だと思います」 |
 |
| 安田さん、順調に解決できているようで良かったですね!! |
|
 |
 |
 |
|
 |
 |
 |
| 次回の更新をお楽しみに! バックナンバーはこちらです。 |
 |
 |
 |
「しつけにワザあり」では、このコーナーに登場していただけるユーザーを募集しています。実際にわんちゃんのしつけや癖などで困っていることを、プロの訓練士がお伺いして解決に乗り出します。
応募条件は、「(現在のところ)東京都区部、埼玉県南部近辺に在住であること」、「ご自宅で取材・撮影に応じていただけること」、「数ヶ月後に、コメントなどで結果報告をしていただけること」です。取材後に、有料の訓練を受ける義務はありません。
user@b-p.co.jpまで、「あなたのお名前・住所・年齢・性別・職業・家族構成・電話番号・メールアドレス、わんちゃんの名前・犬種・性別・年齢・困りごとの内容(具体的に)、すまいるわんの会員登録をしているかしていないか」を明記してお送りください。たくさんのご応募をお待ちしています。 |
|
 |